下校デビュー  ~Scene 21~

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“彼氏彼女ができたら二人で一緒に下校する”
今ではたわいもないこんな事が、当時の中学生の僕達には憧れだった。
僕の中学校は昇降口から校門まで、結構な距離があるので、
かなり長い時間みんなに見られまくる。
そう一緒に帰るという事は“学校中のみんなにお披露目する”という
覚悟無くしては出来ない、長い長いウィニングランみたいなものだ。
そしてそれを目撃した生徒達は、そりゃもう大騒ぎだった。
かく言う僕にもその晴れの日がやっと訪れた。

体中にみんなの視線をビシビシ感じる。
聞こえてくる話声は全部自分達の事に違いない。
もう恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
どうやって手足を前に出しているのかさえ分からない。
二人で何を話しているのかなんて完全に上の空。
もう穴があったら入りたい。

やっとの事で校門を出たときには、体の力が全部抜けてしまった。
憧れてたのに死ぬほど恥ずかしい、最高のステージだった…

しかしこの生きた心地のしないステージには、まだ続きがあった。
翌日、みんなからの冷やかしという仕打ちに、
一日中耐えなければならなかった…


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